電子書籍読み放題サービスは、当社の大黒柱の1つに成長しつつあります。タブレットがなければ成り立たないサービスであり、良いスタートを切ることができたのもLenovo TAB M10があったからこそです。
株式会社春うららかな書房
代表取締役社長
道下 昌亮 氏
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導入事例
全国のコミックレンタル店や複合カフェ、美容室、温浴施設などに向けて、まんがやファッション雑誌、ヘアカタログなどの卸売事業を展開する、春うららかな書房。卸売事業で培ったノウハウを生かし、新店舗向けのオーブンニング商材やランニング(継続的新刊本配本)商材を提供する高付加価値サービスも提供しています。
代表取締役社長の道下昌亮氏は同社の事業展開について「35年前に1台のガレージからはじめ、現在は全国で約9,000店を超えるさまざまな業態の店舗にサービスを提供できるようになりました。店舗の構築や運営方法などの高付加価値サービスを合わせ、トータルな店舗運営をご提案する『本の提案型総合商社』を目指しています」と説明します。
そんな同社が2019年から新たなサービスとして開始し、急成長を遂げているのが、美容室向けの「電子書籍読み放題サービス」です。日本で初めて電子書籍の読み放題サービスを開始した株式会社ビューンと提携し、ビューンのコンテンツを利用できるように設定したタブレットをレンタル品として契約店舗に配送、店舗を訪れたお客様に自由に利用してもらうというサービスです。
株式会社春うららかな書房 代表取締役社長 道下昌亮氏
「美容室を利用するお客様は、従来の紙のまんがや雑誌の代わりにタブレットで自由に電子書籍を読むことができます。タブレットは10インチの画面を備えており、紙のページを繰るようにストレスなく電子書籍を読むことができます。現在、全国の美容室5000店舗にサービスを提供していますが、そのうち電子での利用は2000店舗・1万台に達しています。
タブレットは月額定額制で、初期費用もなく1台から利用できるなど、導入のしやすさも特徴です。提供開始からわずか1年で半数近いお客様が紙から電子へと移行しました。新型コロナウイルスによる環境の変化もあり、問い合わせが急増している状況です」(道下氏)
この美容室向けの電子書籍読み放題サービスのタブレットとして採用されているのが「Lenovo TAB M10」です。
電子書籍読み放題サービスの利用が急増している背景の1つは、コロナ禍における清掃や消毒のニーズです。美容室では、感染対策としてお客様ごとに器具の清掃と消毒を徹底しており、店舗内でお客様に提供されるまんがや雑誌についても利用後に清掃します。紙の場合、清掃や消毒がしやすいようにラミノート加工したり、カバーをつけたりしていますが、繰り返し清掃することですぐに傷んでしまうといいます。それに比べて、タブレットは事前に加工などの処理をする必要がなく、清掃や消毒も容易なのです。
もう1つは、電子書籍が浸透してきたことです。まんがを中心に電子書籍の売上は右肩上がりを続けており、コンテンツを自分のスマホで読む消費者が増えています。店舗を訪れるお客様の多くが違和感なくタブレットを使いコンテンツを楽しんでいるといいます。
さらに、電子ならではの使い方ができることも大きな要因です。店舗に複数のタブレットを用意しておくことで、同じ雑誌を複数人で同時に閲覧したり、大量のバックナンバーを同じタブレット上から簡単に閲覧したりできます。また、まんがや雑誌だけでなく、インターネット閲覧やゲーム、動画視聴なども可能です。
店舗側から見た場合は、単純なコスト削減としての効果も軽視できません。美容室における紙の雑誌の平均購入金額は毎月1万2,000円程度ですが、これを春うららかな書房の電子書籍読み放題サービスに置き換えた場合、5台導入(電子書籍+タブレットレンタル)しても6,000円からとなり、継続的にかかるコストを抑えることが可能になります。
電子書籍読み放題サービスのスタンダードモデルとして採用された「Lenovo TAB M10」
「紙に比べて電子書籍にはさまざまなメリットがありますが、店舗向けの電子書籍読み放題サービスとしてはほとんど浸透してきませんでした。その流れが大きく変わったのは2019年夏です。
我々は、お客様へのアンケートで『サービス解約の理由』を聞いているのですが、解約理由のトップがそれまでの『閉店』から、『電子媒体サービスへの切り替え』へと変わったのです。そのタイミングで、紙から電子へと大きく舵を切ることを決めました」(道下氏)
当時、タブレットと電子書籍コンテンツをワンパッケージで提供するサービスはほかになく、2019年9月にサービスを開始すると大きな注目を集めます。ただ、サービス開始に至る過程では、タブレットの選定が大きな課題になっていたといいます。
「市場には10インチのタブレットが複数存在しており、それらを1つ1つ比較検討しました。最終的にスタンダードモデルとして採用したのがLenovo TAB M10でした」(道下氏)
タブレット選定にあたっての課題は、大きく3つありました。
1つめはタブレットそのものの能力です。基本的な性能はもちろん、操作性、耐久性、接続性など、店舗で利用する場合に求められるさまざまな要件をクリアできるかを検証しました。
「コンテンツをストレスなく閲覧できることはもちろん、店舗スタッフから手渡されたときに迷わず操作できること、清掃や消毒がしやすいことなどが求められます。特に重視したのはWi-Fiの接続性です。店舗内ではさまざまな環境要因で、Wi-Fiが接続されにくくなります。複数機種を試すなかで、明らかにトラブルが少なかったのがLenovo TAB M10でした。他のタブレットがうまく電波を拾えないときでも、Lenovo TAB M10はスムーズにインターネットに接続し、安定してコンテンツを楽しむことができたのです」(道下氏)
2つめは、全国展開に見合ったデバイスの供給能力です。紙から電子へのシフトを目指していたため、少なくとも既存顧客の5000店舗に対してデバイスを提供する必要がありました。
「店舗ごとに各5台とすると、我々がサービスを提供している5000店すべての提供を目指すには2万5000台のタブレットが必要になります。サービス開始直後は、より低価格のタブレットを提供しながらニーズを探っていましたが、すぐに想定以上の引き合いがあることがわかりました。そこで、目標を引き上げ、50ヵ月で5万台に設定し直しました。それに応えられる供給能力を持つメーカーがレノボでした。PCで世界シェアNo.1であることや、ThinkPadに代表されるレノボブランドへの高い信頼があったことも判断の助けになりました」(道下氏)
3つめは、顧客対応や故障対応などを含めたサポート力だ。電子書籍読み放題サービスは、タブレットを春うららかな書房が購入し、美容室には月額料金でレンタル利用してもらうというモデルだ。故障やトラブル対応なども、基本的には春うららかな書房側でサポートしている。
「タブレットは事前に設定を施して、当社の物流センターから美容室の店舗や本部に配送しています。美容室チェーンによっては、モバイルデバイス管理システムで本部が統合管理できるようにしたいというニーズもあります。故障交換からシステム連携まで含めてサポートしてくれるベンダーがレノボでした」(道下氏)
春うららかな書房のビジネスにおいてLenovo TAB M10は欠かせない要素の1つになっています。電子書籍読み放題サービスでは、料金別に2種類のタブレットを選択できるようになっていますが、申し込みの多くをLenovo TAB M10が占めていると言います。
「リリースから1年余りで2000店舗・1万台が導入されましたが、その中には、当初に提供していた低価格タブレットからのリプレースも含まれています。少し月額料金は高くなるものの、端末をスムーズに操作でき、デバイスのトラブルが少ないレノボ端末が好まれるようです。現在では全タブレットの7割超がLenovo TAB M10で占められています。今後ビジネスを拡大するなかで、最終的には8〜9割がLenovo TAB M10になる見込みです」(道下氏)
サービス開始からLenovo TAB M10に関しての故障やクレームは皆無と言ってよく、かつ供給能力についても、月1000台単位での供給に対応してくれるなど、レノボのグローバル調達能力の高さに感心しているといいます。
「Lenovo TAB M10」を使って髪質や頭皮のチェックも可能に
また、放充電回数によるバッテリーの劣化具合など、スペック表には出てこない詳しいデバイスの仕様などについても真摯に説明し、相談に乗ってくれるレノボを高く評価しています。
「電子書籍読み放題サービスは月に数百アカウントというペースで利用者を増やしていて、既存顧客のほとんどが紙から電子へシフトするのも間近という状況です。また、新規顧客もこれまでにないペースで増えています。美容室は全国に20万店あると言われていますが、紙から電子に舵を切ったことで、これまでは営業活動が難しかった地方への展開もしやすくなりました」(道下氏)
今後は、タブレットと顕微鏡を使って髪質や頭皮のチェックを行い、お客様にもその場で映像を利用して説明するなど、美容室での新しいタブレットの使い方の提案もしていく予定です。また、美容室だけでなく、他の業態への展開も検討していきたいとしています。
「電子書籍読み放題サービスは、当社の大黒柱の1つに成長しつつあります。タブレットがなければ成り立たないービスであり、良いスタートを切ることができたのもLenovo TAB M10があったからこそです。今後も、タブレットの新しい使い方の提案はもちろん、バッテリーの経年劣化によるリプレース対応など、事業パートナーとしてレノボさんとタッグを組んで取り組みを進めていきます」(道下氏)
電子書籍読み放題サービスは、当社の大黒柱の1つに成長しつつあります。タブレットがなければ成り立たないサービスであり、良いスタートを切ることができたのもLenovo TAB M10があったからこそです。
株式会社春うららかな書房
代表取締役社長
道下 昌亮 氏
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