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導入事例

株式会社サンポール

広島から世界に羽ばたくモノづくり、それを支える LenovoのThinkSystem DM5000H

導入について


車止め/旗ポール市場でトップシェアを誇るサンポール

広島県広島市に本社を構えるサンポール。企業理念に「『外部空間を豊かにクリエイトする演出者』として、誠実で心のこもった製品・サービスを通じて笑顔あふれる街づくりに貢献する」を掲げ、主に「車止め」「環境エクステリア」「アルミ旗ポール」などの製造販売事業を手掛けている。1970年9月の創業から、「景観デザイン」という広く深い視野で、安全かつ機能的、人間味あふれる美しいエクステリアを創造し続け、車止め、旗ポール分野ではともに市場トップシェアを誇る企業だ。

旗ポール事業は設立当初から事業を展開しており、2023年5月に開催されたG7広島サミットにおいて、メイン会場や国際メディアセンター、平和記念公園などに同社の旗ポールが設置された。また、1980年代に参入した車止め事業では、街と暮らしに調和する製品群を製造・販売しており、2020年には耐衝撃性能に優れた道路・交差点安全対策用車止め「インパクトボラード」を販売している。サンポールは2022年9月、売上高 50億円を超えるなど確実な事業成長を遂げている。

2022年12月に同社の代表取締役社長に就任した山根 令氏は「創業者が掲げた『小さなマーケットの大きなシェア』を心に刻み、現在の主力事業を守りつつ、新たに面白い製品をどんどん世の中に出していきたいです。従業員も一丸となって取り組んでいます。」と胸を張る。

また、山根氏は「自社が展開する事業領域では、多品種かつ短納期が求められる製品を取り扱っていて、その品目数は何万点にも及びます。その膨大な量を適切に管理するには、ITシステムが必要不可欠です。

まず、ITシステムには安定性が重要だと思います。また、何かトラブルが発生する際に迅速に対応してくれるパートナーの存在も大事だと考えています」と語る。


ファイルサーバーのリプレースを契機に
ハードウェアを刷新

2021年、サンポールは「Windows Server」を基盤とするファイルサーバーのリプレース時期を迎えていた。同社は5年間運用してきたハードウェアの入れ替えを決断し、それを契機にベンダーの切り替えを検討。

システム運用を一手に担うサンポールの管理部 管理課 主任熊野 翔一氏は「サイバー攻撃が社会的に注目されるようになり、特に自社のような中堅規模の企業が、ランサムウェアの被害に遭ったという報道を耳にするようになりました」と振り返る。まず同社は、ランサムウェアなどの被害に備えたセキュリティ強化を図る必要性を感じていた。

また、当時はパンデミック禍であり、そうした不安定な社会情勢の影響で半導体不足が深刻化した時期でもあった。そのため、自社のリプレースのタイミングでハードウェアの調達が間に合うのかという不安も募った。

さらに、ファイルサーバーのデータ管理、特にバックアップ環境の運用にも課題を抱えていたという。熊野氏によると「ファイルサーバーのデータをバックアップする際、その保存先をデータの種類によって変えていました。また、バックアップ専用サーバーだけではなく、NAS(Network Attached Storage)や別のファイル管理システムなども活用したことでシステムの構成要素が複雑化し、それらの運用管理が煩雑になってしまったのです」という。

特に、熊野氏を悩ませたのが「データ復旧作業」だ。リプレース以前、同社のバックアップ環境は、データの世代管理が十分とは言えなかった。

熊野氏は、従業員からの「データを削除してしまったので元に戻してほしい」という問い合わせに対しては、前日の状態のデータを復元して対応していたという。それ以前の世代のデータに関しては「データ復元ツールを利用して復元していましたが、データの所在を確認するための手間や時間がかかってしまい、心苦しく思うこともありました」(同氏)と当時の状況を明かす。

加えて、今後のデータ量の増加への対策も考慮した。同社では、ファックスによる受発注など、いわゆる“紙文化”からの脱却をデジタル活用で推進していた。今後、さらにデータ量の増加が見込まれる中、ストレージの拡張性や柔軟性も重視した。その先にクラウド環境の活用や他拠点でのレプリケーションなどを見据えた際、「より良いシステム運用を目指すのであれば、従来のストレージにこだわるのではなく、この機会にハードウェアを刷新してもいいと判断しました」(熊野氏)


課題解決のために選ばれた
「Lenovo ThinkSystem DM5000H」

ファイルサーバーのリプレースに当たり、サンポールのIT導入の相談を受けている販売パートナーのリコージャパン広島支社ICT営業部の徳永 寿昭氏は「システムの構成要素が増えていたので、リプレースするタイミングでファイルサーバーを含むストレージ環境を簡素化することを提案しました」と当時を振り返る。

また、徳永氏は全国的にもランサムウェアの被害が増えてきた時期であり、何がベストな対策になるのかを多くのお客様が悩まれていたことを踏まえて、攻撃対象として狙われやすいWindows Serverではなく、別OSを搭載したハードウェアを検討した。

「電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の施行などで、今後さらに電子データ量の増加が見込まれるため、拡張性も重要な要件でした。データの世代管理など運用面の作業負荷を軽減できる点を踏まえた解決策を発案しました」(徳永氏)

そして、リコージャパンがサンポールに対して提案したのが、ストレージ専用OS「ONTAP」を搭載した、レノボのユニファイド・ストレージ製品群の「Lenovo Think System DM5000H」(以下、DM5000H)だった。

DM5000Hは、信頼性の高いレノボのハードウェア、革新的なソフトウェア、高度なサービス分析による多層型アプローチで、99.9999%以上の可用性を実現するDMシリーズの一機種。同シリーズは、ベースとなる2ノードから最大容量67PB(SAN)、または134PB(NAS)の12アレイクラスタまで拡張が可能だ。

また、ONTAPが提供する重複排除やデータ圧縮機能でストレージ容量を効率化したり、ランサムウェアの自動検知や迅速なデータ復元などランサムウェア対策にも万全を期している。


ハードウェア選定の決め手になったのは?

サンポールは各社の提案内容を比較・検討した結果、リコージャパンの提案するDM5000Hを採用した。

採用理由について、熊野氏は「ファイルサーバーは自社の中でも重要な位置付けとなるシステムです。当社が悩んでいた課題の解決ポイントが網羅されていました。セキュリティも担保されるし、世代管理できるなどDM5000Hの機能面もすごく魅力的だと感じました。

また、万が一のランサムウェア感染時のデータ復元にどれだけ役立てられるかを重視しました。さらに、今後もいろいろな展開ができると考え、将来に向けた投資としても申し分ないと判断し、上司と相談して決断しました」と語る。


その後、サンポールは、新たなファイルサーバーによるストレージ環境の構築とデータ移行プロジェクトを進めることになる。2021年12月からプロジェクトに着手し、ハードウェアを刷新した新しいファイルサーバーの構築と並行してデータ移行計画を策定し、休日に臨んだ本番移行を成功させた。

新しいファイルサーバーによって、従来のファイルサーバーとファイル管理システムを集約し、データ種類ごとに別の格納先を分けられていたデータ保存を一元化した。スケジュール通り進行するためには、ハードウェアが用意されていないと下準備ができない。レノボは、グローバルに事業を展開しているサプライチェーンの強さをもって、サンポールの想定よりも早いタイミングでハードウェアを提供。移行作業に時間の猶予をもってしっかりと準備した上で臨むことが可能となった。


信頼できるパートナーへの期待は今後も膨らむ

ハードウェアの刷新の効果はどのように現れたのだろうか。まず熊野氏は「データ復元ツールを使わなくてもデータを1日複数世代で管理できるので、データ復元作業が非常に楽になりました」と運用作業の負荷が軽減されたことを明かす。

また、「この5年間で画像や動画などのデータ保存量が増えてきました。それらのデータによるストレージ容量も気になりますが、重複排除機能などで容量の効率化も図れています」と拡張性にも言及。「リプレース前の課題が払拭されたので、ハードウェアを刷新して本当に良かったです」と笑みを浮かべる。

同システムは、本格稼働から1年以上経過した現在も安定稼働中だという。サンポール取締役 営業管理部長 松本 淳氏は「システム運用部門はある種、裏方だと思っています。多くの従業員がそれほどITに詳しいとは言えない当社でも、システム刷新やファイルサーバーの切り替えなどに気づかずに利用できることがベストではないでしょうか」と評価する。

サンポールでは今後、サーバー仮想化基盤によってシステムの集約を図る予定であり、その際にもレノボ製品を取り入れる計画だという。

レノボについて、熊野氏は「幅広く製品を提供されている中で、今回提案していただいたサーバーはこれまでとは異なるシステム構成が盛り込まれています。当社にとっては新たな挑戦となりますが、より良いシステムになることを期待しています」と述べた。

松本氏は「今後もセキュリティ対策を重視していきたいです。有事の際、いかに迅速に立ち直ることができるかが重要で、そのためのデータ保護やBCP(事業継続計画)の強化を図っていきたいです」との展望を示した。


付加価値のある製品を製造し、より多くの人に届けていく

現在、サンポールでは山根氏自らが業務のデジタル化に向けたアイデアを発案するなど、デジタル化の実現を推進している。

また、山根氏は「2023年度は売り上げ目標55億円を掲げるなど、会社として成長する方向に進んでいると実感しています」との手ごたえを示す。

また、現在拡販を進めている「インパクトボラード」について「車止めに“強さ”という価値のある製品を生み出しました。これは高齢化先進国の日本

だけでなく、日本の後から高齢化が進む国々にも提供できると思います」と説明。

「より多くの人に付加価値のある製品を届けていくことを目指していきます」と今後の事業展開について説明する。

「当社の製品は多くの方が一度は見たことがあると思います。会社自体が地味で、目立とうと考えているわけではありません。ただ、『広島にはこんな企業があるんだ』と皆さんが誇りに思ってもらえるような企業になっていきたいと思います」(山根氏)


今後は新しいサービス開発や外部システムとの接続などが求められることから、ITシステムの担う役割はさらに増すことになるだろう。今後、どのような付加価値のある製品が生まれてくるのだろうか。サンポールの事業展開に期待したい。



ファイルサーバーは自社の中でも重要な位置付けとなるシステムです。当社が悩んでいた課題の解決ポイントが網羅されていました。セキュリティも担保されるし、世代管理できるなどDM5000Hの機能面もすごく魅力的だと感じました。

また、万が一のランサムウェア感染時のデータ復元にどれだけ役立てられるかを重視しました。さらに、今後もいろいろな展開ができると考え、将来に向けた投資としても申し分ないと判断し、上司と相談して決断しました。

株式会社サンポール
管理部 管理課 主任
熊野 翔一 氏

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