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導入事例

株式会社松風

HCI導入で仮想化環境の管理を省力化。
PC入れ替えもWindows Autopilotで手軽に

導入について

導入時の課題

システムの運用保守やPCの設定・修理対応などの作業負担が高い

株式会社松風は、人工歯、研削・研磨材、化工品等の各種歯科材料に加え、歯科向け器具や工作機械、歯科矯正用製品など、歯科医院・歯科技工所向けにさまざまな製品を提供している企業だ。近年では、CAD/CAMシステムや3Dスキャンデータを使った補綴物(ほてつぶつ)の作成など、デジタルを活用した製品開発にも注力している。そんな同社のITシステムを支えているのが財務部情報システム室だ。

同社の仮想化基盤は、従来型の3Tier構成であったため、仮想マシンを増やしたり、定期点検でメンテナンスしたりする際に手間がかかっていた。また、システムが停止していても検知できず、事業部門からの連絡で問題に気づくこともあったため、監視・管理の自動化や、リモート作業での対応ができる環境を求めていた。

社員が利用する数百台のPCの設定・管理も大きな負担となっていた。毎年150台ほどPCの入れ替えが発生し、情報システム室の2名が3ヶ月かけて対応していたという。同社情報システム室長の戸谷尚樹氏は、当時について以下のように振り返る。

「仮想化基盤の管理や、社員が利用するPCの設定・保守は、すべて情報システム室の担当者が対応していました。定期点検の際に休日出勤での作業を強いられており、PC入れ替えに伴う作業で残業することもありましたので、これらの業務に手を取られている担当者の負担を少しでも減らせないか検討していました。また、削減したリソースを本来業務への集中に充て、より社内のシステム価値を高めたいと考えていました」(戸谷氏)


選択のポイント

ニュータニックスのパフォーマンス性とレノボ製品としての信頼性を評価し
ThinkAgile HX シリーズを選択

2020年の初めごろ、社内サーバーの保守期限が切れることから、これを機に、情報システム室の作業負担を軽減できるような基盤への更改をしたいと考えていた松風。そこで、レノボ・ジャパンからHCIアプライアンスの提案を受け、ThinkAgile HX シリーズを導入し、新たな仮想化基盤の構築に乗り出した。選定の理由について戸谷氏は以下のように述べる。

「定期的に京都の製造業の情報システム部門が集まるコミュニティがあり、時折情報交換をしています。そこでニュータニックスのHCIを導入した企業からの生の声を聞き、拡張性やコストダウン、パフォーマンス向上が期待できると考え採用にいたりました。

ハードウェアのサポートに関して、従来ではIBM製品を使っていましたが、同じ保守会社に依頼できるということだったので、引き続きレノボ・ジャパンに担当してもらうことにしました。また、レノボ製品は故障が少ないという印象があり、ハードウェアの品質も優れているという点も評価ポイントになっています」(戸谷氏)

ThinkAgile HX シリーズの導入においては、保守作業負担を軽減するべく、リモート環境でも作業できる環境が整備された。従来の保守作業は、3ヶ月に2回ほど行う休日の定期点検に加え、トラブルが発生したときにも時間外に出社をして行っていたが、リモートによるサーバーの停止・起動ができるよう「Lenovo XClarity Controller」を実運用に取り入れた。

ファイルサーバーには、共有ストレージの一部を、CIFS(SMB)/NFSファイルシステムとして利用できる機能「Nutanix Files」を活用。これまでは、所属する組織体系のフォルダによって分かれていたため、新しいファイルサーバーに移行する際もユーザーが混乱しないよう、従来と同じ階層構 造で構築された。

HCIにあわせて、ThinkPadをはじめとする新たなPCの配備とMicrosoft 365の導入についてもレノボ・ジャパンの提案を受けた。

「ThinkPadはIBM時代から利用していて、その品質や信頼性に良い印象を持っていました。また、Windows Autopilotにより、キッティングやリカバリ時の構成管理を省力化できるのも非常に大きなメリットに感じました」(戸谷氏)


2022年2月ごろから「ThinkPad X12 Da tachable」、「ThinkPad L15」の導入が始まった。Windows Autopilotの導入にあたっては、セキュリティ強化のために導入しているサードパーティの認証システムとの連携に工夫が必要だったが、レノボ・ジャパンの支援もあり無事導入できたとのこと。

導入効果

遠隔から保守作業を実施できる体制が実現し システム担当者の業務負担が大きく軽減。キッティングの工数も大幅に削減

仮想化基盤の刷新により、情報システム室の作業負担の軽減が実現しているという。

「設定の自動化や、リモートでのサーバーの停止・起動ができる体制が実現するなど、当初求めた要件はほぼクリアできています。これにより、丸1日かかっていた定期保守作業が半日で済むようになりました。問題が生じたときにもアラートですぐに知らせてくれる体制になっているので安心です。また社員からは、アクセス時のレスポンス速度が上がったという声もあがっています」(戸谷氏)

今回のシステム変更に伴い、従来テープで行っていた1日1回のバックアップも、1日数回スナップショットを取るように変更したことで、障害対応の品質も向上した。

また以前は、機種更新時にキッティング業者に依頼しており、新しいPCを設定している間、同一ユーザーの既存PCの設定も書き変わってしまうことがあり、その問い合わせや回答に追われていた。さらにデータを移動する前日のバックアップは社員自身で任せていたことから、ユーザー側の負担も大きかった。

しかし、Windows Autopilotにより、認証等をクリアしたキッティング済みのPCが手配できるようになったため、従来1台あたり2日ほどかかっていたPC配備が、わずか1時間程度まで短縮された。また、新規PCへの入れ替えをユーザーが自分の都合のよいタイミングで実行できるようになったのも大きな導入効果になっている。


仮想化基盤の整備による保守作業の軽減と、PCセットアップ業務の省力化によってメンバーの貴重な時間を確保できた情報システム室。提案から導入、運用・保守まで担うレノボ・ジャパンについて以下のように評価している。

「レノボ・ジャパンの支援により、見積りやサイジングなどの提案、そして機器の手配まで、かなりスムーズに進めることができました。半導体不足もあり期限に間に合うか心配していましたが、スケジュールの遅延もなく納品いただきました。レノボ製品は障害も少ないと認識していますので、安心して本来の業務を行うことができます」(戸谷氏)


今後の展望

保守・運用のさらなる効率化を実現すべくオンプレミスのクラウドシフトを検討し
情報システムの価値を高めていく

松風では、仮想化基盤の刷新で創出されたリソースを有効活用し、セキュリティ強化やクラウド対応など新たな技術を取り入れていく方針だ。

「これからは、セキュリティ強化や災害対策など、社内システムの価値を高めていく活動に注力していきます。当社のシステムはオンプレミスがほとんどなのですが、保守・運用のさらなる効率化を実現するには、クラウド活用を検討していくべきだと思います。

今回導入したニュータニックス製品は、クラウド対応しやすいということで選択したという背景もあります。クラウド活用に関して知見がありませんので、レノボ・ジャパンにはさまざまな情報提供にも期待しています」(戸谷氏)


「レノボ・ジャパンの提案・支援により見積りからサイジング、機器の手配まで、スムーズに進めることができ、本来やるべき課題の解消に挑む時間を確保できました。」

株式会社松風
財務部 情報システム室長
戸谷 尚樹 氏

この課題を解決した製品・ソリューション

  • ThinkAgile HXシリーズ

    ThinkAgile HXがもたらすエッジでのクラウド機能。導入も管理も簡単。NutanixソフトウェアをLenovoの高い信頼性を誇る高性能なプラットフォームに統合。

  • Windows Autopilot

    クラウドベースで自動的に初期設定が実施可能な新しいデプロイメント手法。

  • MicroSoft 365

    通常のオフィス業務で利用する基本的な機能が契約開始日から「利用した日数分」だけ課金型の、柔軟性のあるサブスクリプション

  • ThinkPad X12 Datachable Gen 1

    ThinkPad X12 Detachableは、ノートPCよりもかさばらない一方で、標準的なタブレットよりもパワフルです。最新の第11世代インテル ® Core™ プロセッサーを搭載しています。

  • ThinkPad L15 Gen 2

    13インチディスプレイを12インチクラスのボディに凝縮し、モビリティ性能も アップ。AMD Ryzen™ PRO プロセッサーとRadeon™ Vegaグラフィックスを搭載。モビリティとパフォーマンスを両立した13.3型PCです。

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