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導入について

ワークスタイル変革のためにスマートデバイスとOffice 365を導入

株式会社アイデム（以下、アイデム）は、新聞折込求人紙「しごと情報アイデム」や求人情報誌「ジョブアイデム」、地域密着型求人サイト「イーアイデム」などで広く知られる求人広告・求人情報誌を発行する企業。

広告掲載型のサービス以外にも、新卒関連事業として企業から就活生にオファーをかけられる新卒採用サイト「JOBRASS新卒」が多くの企業や就活生に利用されているほか、人材紹介事業にも力を入れており、新卒・キャリアの人材紹介事業に加えベトナムのハノイ工科大学と提携して、現地の優秀な人材を育成して日本企業にマッチングする事業なども手掛けている。

さらに近年では、企業のコーポレートサイトに掲載する人材採用コンテンツの作成・運用を支援するサービス「Jobギア採促」など、企業の人材採用にまつわる極めて広範な事業を展開している。

そんな同社では、デジタル技術の積極活用によるワークスタイル変革にも早くから取り組んでおり、2014年には主に営業担当者を対象にiPadを大々的に導入している。その目的について、アイデム MDセンター 管理課 システム管理グループ 主任 納見亮氏は次のように述べる。

「お客様のご要望を紙面やコンテンツに迅速に反映させるためには、営業担当者がお客様先で承った内容を迅速かつ正確に社内の制作チームにフィードバックする必要があります。かつてはそのために電話やFaxといったアナログの伝達手段を使っていましたが、これをメールなどのデジタルチャネルに置き換えることで、社内外のコラボレーション環境をより強化したいと考えました」

そこで、社外での営業活動に従事する営業担当者にiPadを配布し、社外にいながら社内と同じようにメールを利用できる環境を整備することにした。この目的のためにiPadとともに新たに導入したのが、Office 365だった。アイデムMDセンター 管理課 システム管理グループ 主任 高木昭氏は、Office 365を導入した目的について次のように説明する。

「当時利用していたメールシステムは、社内のオンプレミス環境からしかメールにアクセスできませんでした。そこで、社外にいても社内と同じようにメールを利用できるクラウド型のメールシステムを導入すること決め、幾つかの製品・サービスを比較検討した結果、『場所を問わずいつでもメールを利用したい』という弊社のニーズにOffice 365が最も合致すると判断しました」

iPadとOffice 365の組合せは、「社内と社外の間でのデータ共有」を行う上でも非常に有用だったという。かつて紙の資料やカタログを多数携えて商談に臨んでいた営業担当者も、「iPad＋Office 365」の環境なら紙の資料を持ち運ばずに済むだけでなく、もし準備していなかった資料が商談の場で急遽必要になった場合も、iPadからOne Driveにアクセスして、その場で必要なドキュメントをダウンロードして顧客に提示できる。

その後、2019年に営業担当者の利用機器をiPadからモバイルノートPCに変更し、Office365でビジネスを加速させるためのワークスタイル変革に取り組んでいる。

Office 365のライセンス調達先をLenovoに変更

こうしてOffice 365を活用しながら新たな働き方を積極的に推進しているアイデムだが、その取り組みの過程においてはOffice 365のライセンス調達先を二度に渡って変更している。一度目の変更は、「ライセンス管理の効率化」が主な目的だったという。

「最初にOffice 365を購入した販社さんでは、ライセンスを追加するためにいちいち営業担当者の方に連絡して煩雑な手続きを行う必要がありました。当時から事業拡大に伴い従業員数が増え続けており、それに合わせてOffice 365のライセンスも適宜追加していましたから、その都度発生する注文作業がかなりの負担になっていました」（高木氏）

またライセンスの契約期間も1年間と決められていたので、ユーザー数増加に合わせてこまめにライセンス数を増やしていくことが難しかった。こうした課題を解決するために、Office 365のライセンス調達先を思い切って変更することにした。

その結果、新たな調達先ではライセンスが1年間ではなく1カ月単位で課金されるようになり、ライセンスをニーズに合わせて柔軟に増減しながらコストを最適化できるようになった。またライセンスの追加・削除を管理コンソール上から簡単に行えるサービスが提供されていたため、ライセンス管理の作業負荷も大幅に軽減された。

続けて2020年9月に、二度目の調達先変更を行った。そのきっかけについて、高木氏は次のように述べる。

「Windows 10 PCの調達先の1社として、Lenovoさんの名前が有力候補として挙がっていました。結局最終的には、Lenovoさんは調達先候補から外れてしまったのですが、その後Office 365のライセンス見直しを検討していた際に再びLenovoさんに相談したところ、極めて魅力的な提案をいただきました」

そのときLenovoが提示した条件は、Office 365ライセンスの種類・数は一切変更しないまま、ライセンスコストが1割近く安価になるというものだった。もちろん、管理コンソール上から月単位でライセンスを柔軟に追加・削除できる機能も備えていた。

加えて、アイデムにとって何より魅力的だったのは、専用のサポート担当者が付く点だった。それまで他社製品についてサポート窓口に問い合わせた際、毎回担当者が変わるために一から事情を説明しなくてはならず、とても効率が悪かったという。その点レノボのOffice 365サポートサービスでは、アイデム専用の担当者が付いてくれるため、より安心してサポートを受けられると判断した。

さらにLenovoは、Office 365以外の製品・サービスに関する相談にも親身になって乗ってくれる点がとても心強かったという。

「例えば、以前リモートワークの実証実験を社内で行った際も、Lenovoさんからリモートワークのさまざまな事例の情報を提供していただき、大変助かりました。今後もLenovoさんとのお付き合いを深めていくことで、引き続き弊社の事業に役立つ貴重な情報を提供いただけるのではないかという期待がありました」（高木氏）

今後はOffice 365のさらなる有効活用を目指す

こうして2020年9月より、Office 365の調達先を新たにLenovoへと切り替えることにした。これによって、もともと実現していた柔軟なライセンス管理はそのままに、ライセンスコストを削減することに成功した。また専任のサポート担当者がアサインされることによる安心感も、新たに手に入れることができた。

加えて、Office 365以外のソリューションについてLenovoに相談する中で、新たにLenovo製オンライン会議システム「ThinkSmart Hub 500」の導入の話も持ち上がっているという。ThinkSmart Hub 500は、Microsoft TeamsやZoomのWeb会議アプリケーションを、あらかじめ専用ハードウェアにセットアップした形で提供する製品。この製品の導入を検討するに至った背景について、納見氏は次のように説明する。

「Office 365の導入後、Teamsは社内の一部で限定的に利用されていましたが、コロナ禍とそれに伴うリモートワークの導入によって一気にその活用が広がりました。しかし、カメラ付きのノートPCを会社から支給されている社員はTeamsのWeb会議を積極活用できるようになった一方で、ノートPCが支給されていない内勤の社員の間ではなかなか普及しませんでした」

ノートPCを持たない社員も、会議室に設置されたTV会議システムを使ったTV会議には参加できたものの、Teamsとの相互運用がサポートされていないため、使い勝手が悪かった。そこでTV会議システムに代わって、複数人でTeamsの会議に簡単に参加できるThinkSmart Hub 500のようなWeb会議専用デバイスに白羽の矢が立ったという。

また今後はTeams以外にも、まだ十分に活用しきれていないOffice 365の便利な機能を、さらに積極活用していく予定だという。高木氏は「今後はセキュリティ機能をOffice 365に集約していきたい」と抱負を述べる。

「ライセンス調達先をLenovoさんに変え、安価にOffice 365を運用できるようになったことで、Office 365の高度な機能をさらに試しやすくなりました。このメリットを生かして、現在はオンプレミスで運用しているActive DirectoryをAzure ADに移行して、Office 365のクラウド環境上ですべての認証やセキュリティ対策を集約するセキュリティモデルを実現できればと考えています」

一方納見氏は、Office 365の「Power Automate」を活用した業務自動化にもぜひチャレンジしていきたいと意気込みを語る。

「Power Automateを使って定型的な業務フローを自動的に実行することで、業務をより効率化する施策にもぜひチャレンジしてみたいと考えています。そのためにはOffice 365をさらに深く使いこなせなくてはなりませんから、Lenovoさんには今後ともぜひ強力なご支援をお願いするとともに、Office 365以外にもさまざまなソリューションの事例情報などをご提供いただけるとありがたいですね」