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導入について

中部地域のICTを担うサービスプロバイダー

中部テレコミュニケーション（ctc）は名古屋市の中心部に構える3つのデータセンターと、地球3周分にもなる約17万kmの光ファイバー網などを組み合わせ、クラウドをはじめとする各種ソリューションを中部地域一帯に提供するサービスプロバイダーです。1986年の創業以来、その時々の最新技術を活用することでサービスを拡充。2018年には個人向け光通信サービス「コミュファ光」の契約者も85万を突破するなど、「くらしの光、No.1へ。」をスローガンに、法人と個人の双方の顧客に、ICTによる新たな価値を提供しています。

そんな同社では、ICTを自社でも活用することで、働き方改革に先進的に取り組んでいます。緊急時の円滑な対応に向け、約5年前にスティック型PCを保守担当スタッフに配布。以来、出張や打ち合わせの多い管理職や営業スタッフ向けにシンクライアントを導入したり、顧客管理や情報共有に向けたクラウド活用を推進したりすることで、今では全従業員の半数が社外で業務を行える環境を整備しています。

同社ではこの取り組みをさらに加速させるべく、営業や総務、人事、情報システム部門のメンバーで構成される変革推進チームも新設。現在進行形で、制度面や環境面、運用面の見直しに取り組んでいます。2019年に入り、そこで俎上に上ることとなった議題の1つが、従来からのシンクライアントの刷新でした。

フリーアドレスに向け社内外の端末を一本化

ctcのシンクライアントは、社外でのPC利用時における情報漏洩リスクの一掃という点で狙い通りの成果を上げていました。ただし、従来から課題視されてきたのが通信環境に起因する使い勝手の低さです。

中部テレコミュニケーションの情報システム部 情報戦略グループでグループマネージャーを務める澤田竜平氏は、「シンクライアントはその仕組みから、パフォーマンスがネットワークの能力に依存してしまいます。当社ではこれまで、スマホのテザリングでシンクライアントの通信を行っていましたが、この手法では接続設定自体に手間を要し、また環境によって十分な通信速度が得られず、場合によっては接続が切れることもあります。必然的に、必要な時にストレスなく利用することが難しく、このことに対して現場から少なからぬ不満が寄せられるようになっていました」と説明する。web会議は働き方改革で効果的なツールでありながら、既存のシンクライアント端末ではカメラ機能を利用できないことも課題となっていました。そのうえで、ctcにシンクライアントの刷新を決断させた最大の要因が、働き方改革の一環として2020年から同社のソリューション営業本部を対象に、自席を持たないフリーアドレス制度の採用が正式決定したことです。

ソリューション営業統括部 営業推進ユニット 統括グループでグループマネージャーを務める加藤智久氏は、「従来はシンクライアント端末とは別に、自席にもノートPCを配置していましたが、これではフリーアドレスの実現は不可能です。また、そのOSが2020年にサポートを終了するWindows 7だったこともあり、PC環境の最新のモバイルPCへの一本化が不可欠との結論に至ったのです」と解説する。

その具体的な方法として、同社ではシンクライアントで課題であった使い勝手の改善に向け、一般的なモバイルPCを採用するとともに、シャットダウン時にデータを自動消去したり、HDDを暗号化する方針としました。

「これらのセキュティ設定と並行して、現場から話を聞きつつ、モバイルPCに求める要件も固めていき、最終的に、軽くて、薄くて、しかもバッテリーの持ちが良く、PC単独でもクラウドを利用できるようLTEで通信が行え、さらに生態認証機能を備えた機種を選定することにしたのです」（加藤氏）

入力作業の行いやすさに加え“デザイン”も決め手に

モバイルPCの選定にあたっては要件を満たす4機種の実機を取り寄せ、現場に貸し出すとともに、マイクロソフトのコラボレーションツール「Teams」により各PCの特徴を社内に公報して、社員から広く意見を募りました。その結果、ctcが本採用を決めたのが、14型画面ながら重量を約1.09kgに抑え、わずか約14.95mmの薄さを実現した第8世代インテル® Core™ i5 vPro® プロセッサー搭載のレノボ14型ビジネス向けノートPCのフラッグシップモデル「ThinkPad X1 Carbon」でした。

選定理由として加藤氏がまず挙げるのが、入力作業の行いやすさです。

「当初、経営層からは画面のピンチイン／アウトが可能な他社製PCの推薦がありました。しかし、入力作業が多い現場からは、キーボードやトラックポイントによる入力のしやすさや、14型画面による視認性の高さでThinkPad X1 Carbonを推す声が非常に多かったのです」（加藤氏）

また、バッテリー駆動時間も18.9時間と非常に長く、セキュリティ確保に向けた指紋認証機能やHDDの暗号化機能も標準で搭載したことも高く評価したといいます。

のみならず、その優れたデザインも選定のポイントになりました。加藤氏は、「ThinkPad X1 Carbonが最も支持されていることを伝えたところ、経営層からもデザインの良さに納得してもらうことができました。実は今回のPC選定は、スタイリッシュで新しい働き方のために、できる限り優れたPCを採用すべきとの経営判断から、価格優先で一度は決めたノートPCを、改めて選びなおした経緯があります。その点で、新たな働き方を支えるPC選定をThinkPad X1 Carbonにより行うことができました」と笑顔で語ります。

ctcではThinkPad X1 Carbonの採用を決断後、移行後のPCデータの格納先としてクラウド型ファイルサーバなどの利用環境を整備。併せて、ThinkPad X1 Carbonのキッティングを自社で実施し、2019年9月から社内展開を開始します。その台数は合計で約120台です。

働き方改革の経験とのノウハウの伝道役に

ThinkPad X1 Carbonはctcの働き方改革のさらなる推進に確実に寄与しています。ソリューション営業統括部 産業営業ユニット アカウント営業2グループで主任を務める中村将彰氏は、「ThinkPad X1 Carbonの処理の速さはシンクライアントと比較にならず、商品説明や提案でお客様をお待たせすることもなくなりました。また、キーボードなども扱いやすくて作業はそれだけ効率化し、加えてバッテリーの持ちが良くなることで、終日外出して困ることがなくなりました。カメラも利用できるようになったことで、離れた場所のチームメンバーとTeamsでweb会議を行う機会も確実に増しています」と説明します。

ctcではThinkPad X1 Carbonの展開にあたり、操作時の第三者によるのぞき見防止用のプライバシーフィルターと、重量わずか92gの超小型設計のACアダプターも併せて採用。このうち、特にACアダプターは持ち運びのしやすさから、現場で非常に好評なのだそうです。

ctcでは今後、現状の指紋認証に加え、顔認証も行えるようにすることでThinkPad X1 Carbonのセキュリティ強化を図る計画です。

「当社は働き方改革での活動を通じ、我々自身がショールームとなり、お客様にICTの価値をより分かりやすく伝えていきたいと考えています。そのために、すでに今回の取り組みもお客様に紹介しており、その中で『良いPCを使っている』とご評価いただくこともしばしばです。ThinkPad X1 Carbonのような魅力的なレノボのPCにより、我々のこうした提案活動がより納得してもらいやすいものになると期待しています」

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