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導入事例

株式会社 コジマプロダクション

誰も体験したことのないゲーム開発を目指して
前人未踏のクリエイティビティを支えるレノボのワークステーション

導入について

前人未踏の地へ挑む宇宙飛行士に憧れ、ゲーム開発で外宇宙を目指す

ゲーム業界のアカデミー賞と言われる「D.I.C.E. Summit 2016」で「Hall of Fame(殿堂入り)」を、全世界のゲームメディアが選ぶゲームアワード「The Game Awards 2016」で「Industry Icon Award」を受賞するなど、30年以上のゲーム業界における実績から世界的にも名を知られ、国内外に多くのファンを持つゲームクリエーター、小島秀夫氏。その小島氏が2015年12月、設立したゲーム開発スタジオが株式会社 コジマプロダクション(以下、コジマプロダクション)です。

現在、同プロダクションでは「誰も体験したことのない、前人未踏の領域へと踏み込んだエンターテインメント創り」を目指して、PlayStation® 4用ソフトウェア「DEATH STRANDING(デス・ストランディング)」の制作を進めています。

2016年6月には俳優ノーマン・リーダス、そして12月には、俳優のマッツ・ミケルセン氏、映画監督のギレルモ・デル・トロ氏が登場するトレイラー動画も公開され、世界中のゲーマーが、その完成を待ち焦がれています。

世界中のゲーマー、そしてクリエイターから高い評価を受ける小島氏ですが、同氏の創作の原点、そして原動力はどこにあるのでしょうか。
「絵や彫刻、小説など、子供の頃からモノづくりが好きで、映画監督を目指して友人たちと映画を作ったりした時期もありました。しかし、本当に自分がなりたかったのは、宇宙飛行士でした」と小島氏は振り返ります。

「幼少時にアポロ11号による月面着陸の中継を見たのですが、智恵と勇気とテクノロジーを結集させ、前人未踏の世界へと果敢に挑んでいく宇宙飛行士に大きな感銘を受けたのです。不可能を可能とし、誰も体験したことのない世界へと向かっていきたい、これは私のクリエイティブの根底にあるもので、ゲーム作りにおいても同じ思いを持ち続けています。人類は既に月へと降り立ちましたが、私はゲーム開発において、火星や木星、さらには土星を飛び越え、はるか外宇宙へと向かっていきたいのです」(小島氏)

ゲームスタジオは宇宙船、同じ夢を持ったクルーと最新のテクノロジー無しに“宇宙開発”は不可能

「事実、ゲーム開発は宇宙開発とよく似ている」と小島氏は強調します。体力、知力、勇気のすべてを備えた宇宙飛行士だけでなく、後方で宇宙飛行士を支える何百人何千人という人智、そしてテクノロジーが結集して、宇宙船は前人未踏の地へと挑んでいく。ゲーム開発も、携わるスタッフの冒険心や開拓精神、そして夢が最先端のテクノロジーと融合することで、初めて誰も体験したことのない世界へと誘うことができる、と言います。

そうしたことから、小島氏は、コジマプロダクションを、『宇宙大作戦』に登場する宇宙船「エンタープライズ号」になぞらえます。今では、原題である『スタートレック』というタイトルを付した映画作品の方が知られているかもしれませんが、もともとは1960年代に制作されたアメリカのSFテレビドラマシリーズです。当時、日本でも『宇宙大作戦』のタイトルで放映されており、少年時代の小島氏は、夢中になって観ていたといいます。

「人種の違いだけでなく、地球人、宇宙人という垣根をも越えたクルーたちが、同じ夢を携えてエンタープライズ号に乗り込み、別世界へと挑んでいく。少年時代の私はとても影響を受けましたね。エンタープライズ号は、まさにコジマプロダクションの目指している姿そのものなのです」(小島氏)

ゲームの世界において月をはるかに超え、火星、木星、さらには外宇宙を目指すコジマプロダクション。宇宙への冒険旅行を実現していくためには、最先端のテクノロジーも不可欠だといいます。

「私がゲーム業界に入った30年前はプラットフォームの性能が低く、表現力にも制限がありました。使える色は16色で当然2Dが主流、キャラクターの造形も記号で表現するしかなく、ましてや、登場する人物が喋ることもできませんでした。それがテクノロジーの進化によって何万色、何十万色と使えるようになり、画面も3D化、音楽もキャラクターの声も、実際の音声が利用できるようになり、映画のようなムービーも再生できるようになりました。さらに近年はVRも登場、最先端のテクノロジーが次々にゲームに取り込まれるようになっています。こうしたテクノロジーの進化があってこそ、これまでにないゲーム作りが可能となっています」(小島氏)

優れたパフォーマンスが、ゲーム開発における時間効率、クオリティ向上に貢献

音声や映像をはじめとした、ゲームにおける様々な表現が可能になる一方、ゲーム開発においては膨大な工程と処理を伴うようになっており、当然ながら、より高性能なマシンが求められるようになっています。そうしたコジマプロダクションのゲーム開発を支えているのが、レノボのワークステーション ThinkStation P510 です。

インテル® Xeon® プロセッサー E5-2600/1600 v4ファミリーの搭載により、プロフェッショナルが求める強力なパワーを有した ThinkStation P510 は、コジマプロダクションのゲーム開発における様々な工程で活躍しています。その一例として挙げられるのが、ゲームCG制作における処理スピードのアップ、そしてクオリティの向上です。

近年、ゲームの世界では、よりリアルな映像表現を実現するため、撮影した写真から3Dのスキャンデータを生成する「フォトグラメトリー」と呼ばれる技術が用いられることが増えています。これは、全方向から撮影した人物や背景などの膨大な画像をソフトウェア上で合成するとともに、様々な処理過程を経て3Dモデルを形成することで、実写のような映像表現を可能とするものです。

コジマプロダクションのテクニカルアートディレクターは、次のように説明するとともに、ThinkStation P510 を評価します。
「最近のゲーム制作で用いられる3Dモデルでは、数千万ポリゴンという膨大なデータを取り扱わなければならないケースが少なくありません。またゲームプレイ中には一部しか表示されなくとも、ゲームの背景には作成した3Dモデルを配置しなければならず、結果として数億ポリゴンという、十数年前であれば到底扱えなかったようなデータを処理することもあります。対して、ThinkStation P510 はそうした膨大な処理も遅延なく行ってくれます。ThinkStation P510 が発揮してくれるパフォーマンスによって、ストレスのないスムーズな作業が行えています」

そのパフォーマンスは、単に作業時間を短縮させるだけに留まりません。
「処理にかかる時間を減らせれば、その分、よりクオリティの高いクリエイティブの制作にもっと時間を充てられるようになるわけです。私たちの仕事はマシンの性能に直結するといっても過言ではありませんが、ThinkStation P510 は、クリエイティビティの質の向上にとても貢献してくれています」(テクニカルアートディレクター)

トラブル知らずの安定稼働も評価の大きなポイント

優れたパフォーマンスに加え、ThinkStation P510 の稼働時における安定性も評価のポイントです。万が一、作業中にワークステーションに障害が発生してしまったならば、制作スケジュールに大きな影響を与えかねません。対して、高信頼パーツを惜しげもなく投入した ThinkStation P510 は、導入以後障害は発生しておらず、安定稼働を続けています。

そうした安定性を支えているのが、ThinkStation P510 のTri-Channel™ クーリング(特許取得)とエアーバッフルによる優れたクーリングシステムです。多数の空冷ファンによる強制冷却アプローチに頼らず、CPUやメモリー、ハードディスクをはじめとする各コンポーネントを、故障個所を減らしながら効率的に冷却します、省電力や静音性にも優れ、集中して作業を行いたいゲームの制作現場で「ファンの音がうるさい」といった悩みも皆無となっていると言います。また、万一の障害発生時も、レノボ独自のフルツールレス設計で、ファンやグラフィックスカードはもちろん、システムボードまでツールレスで交換でき、納期の厳しい制作現場にとっては大きな安心材料です。

このほか、ボディの上部手前にエルゴノミックハンドルが設置されているなど、運びやすい構造であることも評価されています。
テクニカルアートディレクターは、「社員の増加や職種変更等により、席を移動することもしばしばです。そうした際にも、ThinkStation P510 はハンドルが付いているので持ち運びが容易であるため、とても重宝していますね」と話します。

高い理想を掲げ、いよいよ船出へ。次世代のクリエイターのために、世界成功のモデルケースを目指す

そして、ゲーム制作を統括する立場から小島氏は、ThinkStation P510 が果たす役割について、次のように述べます。

「ゲーム開発はより高度化し、取り扱うデータの数や処理量も膨大なものとなっています。また、開発に関わる人数も増える中で、1つ1つの作業がスムーズに行われ、かつ、それぞれが有機的に繋がっていかなければなりません。そうした中で、ワークステーションは血管のようなものであり、そこが詰まってしまうと動脈硬化を起こし、全体が破たんしてしまいかねません。ThinkStation P510 が無ければ、どれだけ優れたエンジンを搭載し、優れたクルーを乗せた宇宙船であっても、はるか先の宇宙へと飛び立っていくことはできません。ThinkStation P510 は、単なるワークステーションに留まらない、コジマプロダクションにとって大きな役割を持つものですね」

コジマプロダクション設立から1年が経過し、ゲームの世界における外宇宙へと向かっていくための、宇宙船やエンジン、クルーがようやく整い、いよいよロケットエンジンを着火する段階にまで来ることができた、と小島氏は振り返ります。

「コジマプロダクションには、日本から世界に向けたエンターテインメントの在り方として、成功ケースの1つの指標にしたいという目標があります。現在、日本のクリエイターは、予算など様々な理由から、モノづくりをするのに困難な状況にあると危惧しています。私たちは大手企業に属さない、独立したインディーズのゲームスタジオですが、出資を募りつつ、これまでにない作品を生み出し、そして世界的な成功を収めることで、十分に回収できると考えています。『日本でも世界で通用するモノづくりができる』という姿を、若いクリエイターの方々に示していきたいですね」(小島氏)

ゲームの世界で、前人未踏の地へと到達するため、挑戦を続けるコジマプロダクション。そうした同社のチャレンジを、レノボのワークステーションが後押ししています。

ThinkStation P510 は、単なるワークステーションに留まらない、コジマプロダクションにとって大きな役割を持つものです。

株式会社 コジマプロダクション
代表
小島 秀夫 氏

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