ワークスタイル変革を推進するうえで大切だったのは、いつでも、どこでもPCだけであらゆる業務が高効率にこなせる環境を整えることでした。レノボの ThinkPad は、そうした環境を形成するうえで最適なPCと言えたのです。
ルネサス エレクトロニクス株式会社
組織活性化本部 情報システム統括部 企画部部長
花村 光雄 氏
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導入事例
グローバル統一の標準PCとして ThinkPad を全面採用
ワークスタイル変革の取り組みを加速
自動車分野、産業・家電分野、OA・ICT分野を注力分野に、デバイス、キット、プラットフォームという3つの半導体ソリューションを提供するルネサス エレクトロニクス株式会社(以下、ルネサス)。同社は2013年10月、競争の激しい半導体市場で勝ち残り、社会・産業の発展に貢献できるグローバル企業になることを目指して、「変革プラン」を打ち出しました。
このプランは、「事業の選択と集中による利益成長」と「構造改革による利益率の改善」の2つを重点課題とした取り組みです。目標の一つとして、ワークスタイル変革による社員の生産性向上が掲げられ、それを下支えするIT施策として、2014年に全社的なコミュニケーション基盤をマイクロソフト「Office 365」へと移行したほか、2015年7月の新オフィスへの移転を機にフリーアドレス化/ペーパーレス化も推し進めました。
その背景について、組織活性化本部 情報システム統括部 企画部部長の花村光雄氏は、次のような説明を加えます。
「当社の旧オフィスは部署ごとに部屋やフロアが分かれていて、フラットなコミュニケーションがとりにくい状況でした。また、紙書類の行き来が頻繁で、それが事務処理の効率性を落としてもいたのです。そこで、新オフィスへの移転をきっかけにフリーアドレス化/ペーパーレス化を図り、組織の壁を超えて社員同士がフリーに、いつでも、どこでもディスカッションやアイデア交換が行えるようなIT環境作りや、必要な事務手続きをペーパレスで行えるような仕組み作りを進めてきたのです」
これら一連のIT施策の重要な一手として、同社が取り組んできたのがPCの全社的な刷新です。具体的には、2012年から運用を続けてきた全社のPCを、ワークスタイル変革に資する新PCへと全面的に切り替えるプロジェクトを始動させたのです。
新PCの選定に当たり、同社が重視したのは、性能、堅牢性、可搬性、そしてセキュリティのあらゆる面で優れたPCであるか否かです。というのも、それらの要件が満たせないようなPCでは、「社員の誰もが時間と場所を問わずに効率的に仕事をこなし、かつ、他者との円滑なコミュニケーションが図れる」といった「ワークスタイル変革のためのIT環境」を本当の意味で実現することができないからです。
こうした考えに基づきながら同社は製品選定を進め、最終的にレノボの12.5型高性能モバイルPC「ThinkPad X260」によって国内拠点の全PCを統一する決定を下しました。またグローバル拠点のPCについても、レノボ製品を標準機として採用、各拠点の業務内容や通信事情を加味しながら、X260 とコンパクトPCの「ThinkCentre M700」、さらには15.6型モバイルPCの「ThinkPad L560」を組み合わせて導入していく方針を固めました。
レノボ製品への移行が計画されたPCの台数は、国内で約1万2,000台、海外は約5,000台に達します。国内においてはすでに本社新オフィスを中心に約6,000台のPCが ThinkPad X260 に切り替えられており、2020年までにはグローバル全拠点のPCがレノボ製品に移行する計画です。情報システム統括部 企画部 管理課課長の柴山寿郎氏は、レノボ製品の選定理由について次のように話します。
「我々が特に評価したのは、ThinkPad X260 です。この製品は可搬性に優れるばかりか、SSDやWebカメラ、マイク、Bluetoothなどを内蔵し、いつでもどこでもオンライン会議を含めた業務が高効率でこなせるように設計されています。まさに我々のワークスタイル変革の取り組みにピタリとフィットしたPCと言えたのです」
また、レノボのPCは同社のセキュリティ要件にも合致していました。
「セキュリティ面で特に重要だったのは、セキュリティチップのTPMを内蔵し、USBメモリ等の別媒体を用いずにハードディスク全体のデータ暗号化が可能かどうかでした。国内拠点のPCについては従来からTPM搭載を必須要件としていましたが、TPM搭載PCを世界各国に供給できる能力を持つベンダーはそう多くありません。今回選定候補とした中では、レノボはTPM搭載PCを中国に供給できる唯一のベンダーでした。我々は、それも高く評価したのです」と、情報システム統括部 企画部 管理課 技師の田口徳之氏は説明します。
ルネサスでは今回、2016年4月に採用PCの機種選定を済ませ、6月に事前検証に取り組み、国内では7月から、海外では8月からPCのリプレースを始動させました。
「このリプレースに伴い、PCのOSもすべてWindows 10へと切り替えることにしました。そのため、これまで使用してきたアプリケーションの動作に不具合が起きることも予想され、事前検証や導入後のサポートには気を遣ってきました」と花村氏は振り返り、こう続けます。
「この事前検証と導入後のサポートにおいて非常に有益だったのがレノボの支援です。レノボは検証時の機器の貸し出しにも柔軟に対応してくれましたし、導入後のトラブルについても迅速に対応してくれました。グローバル規模でのレノボのサポートについても非常に期待しています。」
一方、柴山氏は、レノボが法人顧客向けに展開している「カスタマー アドバイザリー カウンシル」にも参加し、顧客の要望と真摯に向き合うレノボの姿勢に感銘を受けたとしています。同カウンシルは、顧客からの意見・要望を直接的に吸い上げ、製品の改善・強化に活かすための場としてレノボが定期的に催しているものです。
「このカウンシルを通じて、顧客の意見を実直に製品に生かそうとしているレノボの姿勢や今後の方向性、製品のロードマップを明確にとらえることができました。それによってレノボへの信頼感が増したと思います」(柴山氏)
また、柴山氏と田口氏は、製品の検証期間中にレノボの大和研究所も訪問、製品テストの実際も目の当たりにしています。
「モバイルPCの耐久テストを間近で見るのは初めての経験でしたが、その厳しさから、ThinkPad がなぜ頑強なのかの理由がわかりました。そして、こうしたテストをクリアーした製品ならば、海外拠点のどのような環境での使用にも耐えうると確信しました」と、田口氏は明かします。
現在、ルネサスの本社社員は、フリーアドレス化/ペーパーレス化されたオフィス環境で働いています。ペーパーレス化で掲げられた目標はフロア内の書類の9割削減でしたが、これもすでに達成されています。
「当社の場合、紙の書類はほとんどが電子化され、PC上で確認して業務をこなすスタイルへと切り替えられています。要するに、PCがなければ仕事ができないようになっており、会議でも紙を配布することは禁止され、無線でつながる液晶ディスプレィとプロジェクタを使ってディスカッションを行うのが原則です。会議予約もPCからでしか行えません。これは役員の会議調整も同様です」(花村氏)
また、会議については、Office 365の「Skype for Business」を使ったWeb会議が推奨されています。本社のオフィス内には、それを推進するための小さなミーティングスペースが各所に設けられ、遠隔にいる相手のプレゼンス(状況)をPCで確認しながらチャットで会議を行ったり、必要に応じて関係者がミーティングスペースに集まり、オンライン上で共有された資料を確認しながらディスカッションを交わしたりといったスタイルが定着しつつあります。
こうしたワークスタイルで効果を発揮しているのが、ThinkPad X260 です。
「ThinkPad X260 の導入でPCの起動にかかる時間は従来の約10分から約1分に短縮され、Office 365上に保存された大量のデータを活用するスピードも、Skypeを使った会議のパフォーマンスも上がっています。結果として、社員の生産性は大きく向上していると実感しています」(柴山氏)
また、ルネサスが導入PCをレノボ製品に一本化し、その機種も限定した背景には、PC調達・運用管理のコスト・手間を可能な限り低く抑えるという狙いもありました。その狙いどおりの効果もすでに感触をつかんでいると、花村氏は指摘します。
「ThinkPad X260 導入の初期投資は、以前のPC導入よりも上がっていますが、運用管理費自体は削減が見込まれています。しかも、これまで利用してきたPCに比して、ThinkPad X260 の性能は格段に高く、社員のさらなる生産性向上が期待できます。それを加味すれば、ThinkPad X260 に対するROI(投資対効果)はこれから一層高まっていくはずです」
ルネサスでは今後、海外を含む全拠点への新PCの導入と併せて、効率性を意識した柔軟な働き方への変革にも取り組んでいく予定です。その点を踏まえて、花村氏は話の最後をこう締めくくります。
「我々のワークスタイル変革の取り組みは、登山にたとえれば、『7合目』に到達した状況です。これから山頂を目指していくうえでは、新しい働き方をしっかりと根づかせていくことが大切でしょう。そのためのITとして、レノボのPCにはこれからも大きな期待をかけています」
ワークスタイル変革を推進するうえで大切だったのは、いつでも、どこでもPCだけであらゆる業務が高効率にこなせる環境を整えることでした。レノボの ThinkPad は、そうした環境を形成するうえで最適なPCと言えたのです。
ルネサス エレクトロニクス株式会社
組織活性化本部 情報システム統括部 企画部部長
花村 光雄 氏
レノボの ThinkPad X260 は、我々のワークスタイル変革を支えるPCとして、すべての要件を満たしていました。また顧客の要求・要望に真摯に耳を傾けようとするレノボの姿勢にも感銘を受け、信頼性が増したと感じています。
ルネサス エレクトロニクス株式会社
情報システム統括部 企画部 管理課課長
柴山 寿郎 氏
レノボの大和研究所で ThinkPad の耐久試験を目の当たりにし、ThinkPad ならグローバルのどのような環境での使用にも耐えうるとの確信を持ちました。
ルネサス エレクトロニクス株式会社
情報システム統括部 企画部 管理課 技師
田口 徳之 氏
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