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導入事例

株式会社 LIXIL

300社を超えるグループ企業のPCを統一した理由とは?LIXILが求めたのは国境の無い保守サポート体制。

導入について

ITインフラのグローバル統一を推進

2011年に、トステム、INAX、新日軽、東洋エクステリア、サンウエーブ工業の5社の統合で誕生した株式会社 LIXIL(以下、LIXIL)は、住生活に関連する幅広い事業に取り組んでいます。

また2011年にカーテンウォールの世界的リーダーであるペルマスティリーザグループを、2013年には米国のアメリカンスタンダード ブランズを、2015年にはグローエを子会社化するなど、積極的なグローバル戦略を推進。現在、約300社8万人の従業員で構成されるLIXILグループは、約150の国と地域で事業を展開しています。「2020年までに世界で最も企業価値が高く、革新的で、信頼されるリビングテクノロジー企業となる」というグループビジョンに基づいて、「One LIXIL」というコンセプトを掲げ、グローバル統一を見据えた社内基盤およびIT環境の標準化に取り組んでいます。

LIXIL Internationalのディレクターであり、グローバルにおける情報システム部門を統括する立場にあるDavide Renon氏は、LIXILグループのITインフラについて次のように話します。

「LIXILでは、複数の海外企業を子会社化し、アジア地域や欧米での事業を強化しています。これらの海外企業は文化はもとより経営環境やIT環境が異なっており、それらをグローバルで統一することが必要でした。LIXILのようなグローバル企業におけるITインフラの統一では、グループとして仕事のやり方をどのように標準化するかが非常に重要です。各国グループ企業間の業務、情報連携、生産性向上を目的とした労務環境の改善、そこからいかにシナジーの最大化を実現するか。一方で、全体コストを最適化しつつ、サービスを拡大できるかが最大の課題でした」と話します。

同一の製品・サービスを世界中どこでも調達できるレノボとグローバル契約

One LIXILの取り組みの1つとしてLIXILでは、グローバル展開のためのIT基盤構築の第1ステップである「L-Oneプロジェクト」を推進しています。L-Oneプロジェクトは、国内のベストプラクティスを、海外を含むすべてのグループ企業に展開することで、システムの整合性やデータの一元管理を促進し、ガバナンスを強化しながら、急激な市場の変化や事業拡大およびM&Aに迅速かつ柔軟に対応できるIT基盤構築を目指すプロジェクトです。

レノボとグローバル契約を結び、レノボのクライアント製品を全世界のグループ企業で採用することを決定したのも、このL-Oneプロジェクトの大きなアクションのひとつです。Renon氏は、「L-Oneプロジェクトには、さまざまなプランがあり、複数のプロジェクトが動いています。その中で、最初の大きなプロジェクトが、レノボ製品によるクライアント製品のグローバル統一でした」と語ります。

また、LIXILの情報システム本部 Information Excellence部 デバイスグループ グループリーダーである藤野賢一氏は、「LIXILでは数年に1度、PCのリニューアルを実施していますが、ちょうど国内グループ企業のPCのリニューアルの時期を迎えました。また海外のグループ企業は、各社で導入しているPCの種類や保守・サポート形態がさまざまで、グローバルでの統一が必要でした。国内の社員が海外出張の際にPCがアクシデントに合う。その逆でもしかり。国境を越えたサポートが社員より望まれていました。そのためにも、中東やアフリカ諸国を含む世界中で同じPCを調達でき、高品質なサポートを受けることができる信頼できるベンダーの選定が必要だったのです」と話します。

レノボとグローバル契約を結んだ理由は大きく3点あります。1つ目は、グローバルで同一のスペック・同一の価格でPCを調達できること。2つ目は、グローバルで3年間のオンサイト保守サービスが標準で受けられること。3つ目は、どの国で調達したPCでも、すべての国で保守サービスを受けることができるIWS(International Warranty Service:国際保証サービス)の付与です。同時にその3点はいままでの課題だったといえるでしょう。藤野氏は、「レノボと契約した大きな理由は保守サポートです。圧倒的に手厚いサポート体制とグローバル展開の優位性は他社と比較しても大きなアドバンテージでした。製品については、日本国内では過去にレノボ製品を導入した実績があったため、製品やサービスに関しては十分な理解と信頼感がありました。採用に関してまったく不安材料はありませんでした」と話します。

年間1万台規模のリプレース 製品優位性に裏付けされた高い信頼

LIXILでは、2016年9月中旬より日本国内でのデリバリを開始し、10月からグローバルでのデリバリを開始しています。

一般業務の社員は、ノートPCのThinkPad L560、ThinkPad L460、デスクトップPCのThinkCentre M700 Smallから業務にあったPCを選択できます。また出張や外出先での利用が多いスタッフは、モバイルノートのThinkPad X260を、CADを使う設計・デザイン系の業務を行うスタッフは、グラフィックス性能に優れたThinkPad P50やThinkStation P310が選択可能です。さらに、マネジメント層に対しては、軽さやバッテリー容量に優れたLenovo YOGAシリーズの採用も検討しています。

その中でも藤野氏が高く評価するのが、ThinkPad Pシリーズです。
「Lenovo ThinkPad P50は、今回評価した複数のメーカーの中で大容量メモリを搭載可能な唯一の製品であり、採用の決め手のひとつになりました。国内のグループ企業では、ノートPCやデスクトップPCの選択が多いのですが、3次元CADを多く利用する海外のグループ企業では、ThinkPad Pシリーズは非常に好評です」と話します。

レノボ製品の高いコストパフォーマンスについて、LIXILの情報システム本部 Information Excellence部 主査である源公久氏は、「当初は4GBのメモリを搭載することを要件としていましたが、高いコストパフォーマンスのおかげで想定以上の8GBのメモリを搭載できました。これにより、業務効率が大幅に向上しています。まだレノボ製品を導入できていないグループ企業も、高いコストパフォーマンスに大きな期待を寄せています。」と評価します。

Renon氏は、「グループ各社のリニューアルのタイミングにあわせてレノボ製品を導入していく計画です。各国でさまざまな要望がある中で、バリエーション豊富な複数の製品から業務に最適なPCを選択することが可能になりました。また、すべての国ですべての製品が同様の保守サポートを受けられることは、LIXILグループのようなグローバル企業にとって非常に重要です」と語ります。

また藤野氏は、「日本国内用のマスター作成やキッティング作業は、協力会社に依頼し、海外用に関しては、レノボが提供しているマスターをそのまま活用しています。これにより、すべてのPCを、同一の設定でグローバルにデリバリすることができるため、ITインフラのグローバル統一と集中管理が実現可能になります。現在、日本国内で約5万台のPCが利用されていますが、2016年度中に約1万台をリニューアルする計画で、その後も、年間1万台程度をリニューアルしていく予定です」と話します。

グローバル標準化のミッションはさらなる課題と目標設定へ

今後、LIXILでは、ネットワーク環境の統合、コミュニケーションツールの展開、セキュリティの強化という3つの取り組みを計画しています。ネットワーク環境の統合とコミュニケーションツールの展開では、Office 365やSkype、テレビ会議システムなどの整備により、グローバルでのコミュニケーションの促進を目指しています。またセキュリティの強化では、日本国内で基本的なポリシーを作成し、いかに各国に展開してガバナンスを効かせるかを検討しています。

常に新しいテクノロジーを求め、社内に最新のITを導入することを任されている情報システム本部 Information Excellence部はレノボに大きな期待を寄せています。

「今後、OSをWindows 10に移行するための作業が必要になることから、さまざまな問題が発生する可能性もあります。レノボには、今後もこれまでどおり柔軟かつ適切なアドバイスやサポートを提供してもらえることを期待しています」(藤野氏)

「タッチパネルの案内端末の移行、電子カタログによるペーパレス化、デザイナーが外出先でデザインを確認するためなどに利用する計画から、タブレット端末の導入も検討しています。現在はiPadを導入していますが、iPadとPCでは、OSの違いやアプリケーションの違いなどの吸収が困難なため、Windows搭載のタブレット端末に移行することで、シームレスな開発や利用が可能になります。こうした提案をいただけるもレノボの特長です」(源氏)

最後にRenon氏は、「今回のプロジェクトは、グローバルで取り組んだ最初の大きなプロジェクトです。国が違う、言語が違う、文化が違う中での大きなチャレンジでしたが、大きな成果をあげることができました。今後も同様のプロジェクトを推進していきますが、今回の成果を次へ生かしていきたいと考えています」と総括し、レノボとのグローバル契約を皮切りにLIXILのIT標準化に向けてさらなるプランが進行します。

すべての国ですべての製品が同様の保守サポートを受けられることは、グローバル企業にとって非常に重要です。

LIXIL International Pte Ltd
Director - Global IT Infrastructure Architect
Davide Renon 氏

圧倒的に手厚いサポート体制とグローバル展開の優位性は他社と比較しても大きなアドバンテージでした。

株式会社 LIXIL
情報システム本部 Information Excellence部 デバイスグループ グループリーダー
藤野 賢一 氏

当初は4GBのメモリの搭載が選定の条件でしたが、高いコストパフォーマンスのおかげで、8GBのメモリを搭載できました。これにより、業務効率が大幅に向上しています。

株式会社 LIXIL
情報システム本部 Information Excellence部 主査
源 公久 氏

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