導入事例
東急不動産ホールディングス株式会社

会議室が進化する。レノボの会議室専用端末ThinkSmart Coreが実現するオンラインコミュニケーションの未来
- 業種 不動産関係
- キーワード 省スペース , ワークスタイル
- 製品カテゴリー 会議端末
- 企業規模 大企業のお客様(1,000名〜)
概要

東急不動産ホールディングス株式会社は、2019年8月に開業した新本社・渋谷ソラスタで、オフィス緑化や先端IoTの活用など、新しいオフィスのあり方を実現するための様々な取り組みを行っています。
新オフィスの会議室や共用スペースにはレノボのZoom会議専用デバイスThinkSmart Coreが130台設置され、同社のWeb会議環境を快適なものにしています。ThinkSmart Coreが同社のワークスタイルにどのような変革をもたらしたか、お話を伺いました。

課題
以前導入していたWeb会議専用コンピューターに対して従業員から「フリーズする」「周辺機器との接続が切れる」などのクレームが頻発。コミュニケーションに集中できる、快適なWeb会議環境を早急に整備する必要があった。
ソリューション
高速起動、安定性、運用のしやすさ、サポート体制の充実などを評価し、レノボのZoom 会議専用デバイス「ThinkSmart Core for Zoom Rooms Generic」を130台導入。本社内の会議室に設置することでZoomによる快適なWeb会議環境の実現をめざした。
導入効果
コミュニケーションに集中できる快適なWeb会議環境が実現。故障などの不具合が激減したことで情報システム部門の負担軽減にもつながった。オフィスだけでなく、東急不動産ホールディングスのグループ会社の拠点にも導入されるなど利用範囲が広がっている。
導入について
豊富な緑と先端IoTを取り入れ新しいオフィスのあり方を模索する
東急不動産ホールディングス本社・渋谷ソラスタ
東急不動産ホールディングスは 日本を代表する総合不動産デベロッパーです。都市開発から賃貸オフィス、リゾート開発、再生可能エネルギーの普及まで多彩な事業を展開しています。
中核企業である東急不動産では、企業価値向上とES向上につながる新しいオフィスのあり方を模索するため、自社オフィスを実験台に様々な取り組みを行っています。その取り組みの最前線となっているのが、2019年8月に開業した本社・渋谷ソラスタです。
渋谷ソラスタでは、コミュニケーション活性化と生産性向上を目的として、「Green Work Style」「IoTを活用したスマートオフィス」という先進的な取り組みが行われています。
「Green Work Style」は、ビル全体の共用部に加えて、執務席や会議室、リラックスエリアに豊富な緑を取り入れ、集中力の向上やストレスの軽減などをめざす取り組みです。実証実験の結果、オフィス内の緑化が疲労感やストレスの低下、集中度やモチベーションの向上に効果があることがわかりました。
「IoTを活用したスマートオフィス」は、オフィスに先端IoTを取り入れることで働きやすい環境を実現する取り組みです。IoTの活用により共用ワークスペースの混雑状況や、従業員一人ひとりの位置情報の把握、オフィス内の行動傾向や会議室の利用頻度などが可視化できます。東急不動産ホールディングスグループでは、業務内容にあわせて従業員自らが 働く場 所を選 択できるワークスタイル = ABW(Activity Based Working)を導入しており、先端IoTはABWの取り組みを支援するものになっています。
豊富な緑に加えて、テクノロジーを積極的に取り入れた本社・渋谷ソラスタは、従業員だけでなくオフィスを訪問する顧客にも大変好評です。
顧客との商談や役員会議など、重要な会議がWeb会議に移行したことで会議環境の改善が喫緊の課題に
本社会議室には2019年の開業当時からWeb会議専用コンピューターが全ての会議室に設置されていました。Web会議は新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに社内外の関係者との打ち合わせに積極的に利用されるようになり、利用頻度はコロナ禍以前とは比較にならないほど増加しました。

本社オフィスの会議室は部屋ごとに明確なコンセプトが打ち出されており、従業員は会議の目的にあわせてふさわしい会議室を自分で選択できる
しかし、Web会議が当たり前になり、その利便性が従業員に認識されたことで、「Web会議環境に対する不満が顕在化し、改善要望がこれまで以上に届くようになった」 とDX推進部 ITサービス企画グループの石崎健祐氏は話します。「従業員から、“会議ツールが固まって動かない”、“カメラやマイクの接続が突然切れた”などの問い合わせが頻繁に届くようになりました。復旧のためにはWeb会議専用コンピューターの再起動が必要ですが、その間会議は5分近くストップしてしまいます。専用コンピューターが会議の生産性を大きく下げている状態をなんとかしたいと思っていました」
情報システム部門担当者として一番心苦しかったのは、「“大事な会議の時に限って専用PCにトラブルが起きる”という従業員の声を聞いた時」と石崎氏は振り返ります。東急不動産ホールディングスグループでは、顧客との商談や役員会議などの重要な会議もオンラインで行われるようになっていたため、Web会議環境の改善は喫緊の課題でした。
Web会議のために最適化された充実のスペックとレノボの高品質なサポート体制を評価
快適なWeb会議環境の整備に向けて、東急不動産ホールディングスは会議室に設置されるWeb会議専用コンピューターをレノボの「ThinkSmart Core for ZoomRooms Generic」にリプレースすることを決めました。採用のポイントは大きく4つありました。
1つめは、記憶装置がSSDであることです。以前のWeb会議専用コンピューターはHDDのため動作が不安定でフリーズしやすく、再起動にも時間がかかりました。SSD搭載モデルのThinkSmart Coreを採用することで、安定したWeb会議環境の実現をめざしました。
2つめは、OSがWindows IoT Enterpriseであることです。このOSは通常のWindows OSと違い、頻繁なFeature Updateが適用されません。コンピューターOSのアップデート対応が低減し、また、OSの稼働が安定化する点が評価されました。

ThinkSmart Core は多くの会議室でモニターの裏に設置されており、スペースの有効活用が実現している
3つめは、フレキシブルな設置が可能なことです。ThinkSmart Coreはコンパクトな設計に加えて、豊富な入出力端子を備えています。会議室の広さ、レイアウト、周辺機器の環境を問わず、どのような会議室にも柔軟に設置することができました。
4つめは、高品質なサポートです。東急不動産ホールディングスグループは約20,000台のレノボ製モバイルPCを導入しており、以前からレノボのサポート品質を高く評価していました。石崎氏はレノボのサポートについてこう評価します。
「レノボの修理対応は非常に迅速で、サポート対応には大変満足しています。デリバリーの面でも、レノボは当社の調達計画に柔軟に対応してくれます。グローバルなサプライチェーンを構築しているので、安定した調達が見込める点も選定の決め手になりました」
評価機での入念な動作検証を経て、ThinkSmart Coreの正式導入が決まりました。入れ替え作業は会議室ごとに順次進められ、約3カ月で大半のリプレース作業が完了しました。現在、本社・渋谷ソラスタ及び道玄坂東急ビルには130台のThinkSmart Coreが設置されています。

ThinkSmart Coreの設置方法で一番多いものは、会議室の大型モニターの裏側に取り付ける方法です。専用棚を置く必要がないため、小規模な会議室でもスペースを有効に活用できます。会議室に備え付けの専用棚に収納する場合でも、ThinkSmart Coreは他のAV機器と比べて非常にコンパクトなため、余裕を持って設置することができます。
ThinkSmart Coreには、Zoom Roomsデバイス本体とスピーカー・マイク・カメラがセットになったオールインワンキットの「ThinkSmart Core Full Room Kit」や、筐体に操作用タッチコントローラーが付随した「ThinkSmart Hub」など複数のラインアップがあります。東急不動産ホールディングスはこれらラインアップの中から、筐体のみのミニマルタイプ ThinkSmart Core for Zoom Rooms Genericを採用しました。会社資産としてiPadを保有していたため、これを筐体に接続して操作用コントローラーとして使用するためです。
ThinkSmart Coreの利用方法は極めてシンプルです。操作用コントローラーのミーティング開始ボタンを押すだけで瞬時にZoom会議が始まります。
レノボとのパートナーシップにより自社の枠組みを超え、
広く社会に対して新たなワークスタイルの提供をめざす
以前のWeb会議専用コンピューターでは「冷却ファンの音がうるさい」という利用者からのクレームがありましたが、ThinkSmart Coreは静音設計のため静音性能が格段に向上しています。仮に何らかの不具合が発生しても、再起動時の立ち上がりが早いため、会議時間のロスを最小限に抑えることができています。快適なWeb会議体験を提供するために最適化されたスペックを持つThinkSmart Coreにより、利用者はコミュニケーションに集中できるようになりました。
ThinkSmart Coreの製品品質の高さは、導入時のキッティング作業段階から感じられたと石崎氏は振り返ります。
「通常、PCを100台レベルで導入すると、初期不良が数10台程度の割合で発生しますが、ThinkSmart Coreはその割合がとても低かった。導入からまだ1年が経過していないタイミングではありますが、以前の専用コンピューターと比較して故障の発生頻度は激減しています。従業員からのサポート依頼の連絡も大幅に少なくなりました」

東急不動産ホールディングスの Zoom 会議風景。ThinkSmart Core をモニター裏に設置することで、ミーティングスペースはすっきりと保たれている
働き方改革の浸透、そして、コロナ禍を経たことで、「自分の執務席はもちろんのこと、共用ワークスペース、外出先、自宅など、どの場所にいても100%のパフォーマンスが発揮できるITツールが求められるようになった」と石崎氏は話します。レノボのThinkSmart Coreはその優れたスペックにより、フレキシブルで多様な働き方を求める従業員のニーズに応えています。
最後に、石崎氏に今後のThinkSmart Coreの利用展望について伺いました。
「今後の展望として、導入拠点の拡大を検討しています。渋谷ソラスタでの導入が成功したことで、現在大阪の事業所にも導入が進んでいます。また、渋谷『Shibuya Sakura Stage』や北海道『COCONO SUSUKINO』など、当社が運営する物件のバックオフィスにも次々と導入が決まっています。Zoom会議環境を整えたいという依頼があれば、ThinkSmart Coreの導入を1stチョイスとして考えていきたいと思います」
東急不動産ホールディングスグループはグループ理念として、「ありたい姿:価値を創造し続ける企業グループへ」というものを掲げています。新しいオフィスのあり方・働き方の提案を通じて、自社だけでなく広く社会に対して価値の提供をめざす東急不動産ホールディングスは、レノボとのパートナーシップにより、その動きをさらに加速させています。
お客様プロフィール
お客様 |
東急不動産ホールディングス株式会社 |
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所在地 |
東京都渋谷区道玄坂1-21-1 渋谷ソラスタ |
設立 |
2013年10月1日 |